2014年3月1日土曜日

デイトレードで利益を上げることが困難な理由

これには明確な理由があります。

東京証券取引所がアローヘッドと呼ばれる
高速取引システムを導入したタイミングで、

ゴールドマンサックスやモルガンスタンレー等の
外資系証券会社がアルゴリズム取引と言われるシステムを
運用するサーバーを稼動させました。 

しかも、そのサーバーは東京証券所のサーバーが
置かれているのと同じデーターセンターに置かれ、
お互いに高速で通信しながら膨大な取引を
繰り返しています。

東京証券取引所はコロケーションサービスとして
取引所のサバーの横にこれらのサーバーを
置くことを彼らのビジネスとしています。

人間ではできない高速な動作で、わずかな利益を
積み上げる恐るべきシステムが動作しているのです。

そのシステムの導入から、日本でデイトレードを
していた個人投資家のほとんどは利益をあげらることが
できなくなり、市場から撤退していきました。

例えば、市場が開いている時に買い板をみながら、
その一番上に自分が指値で買い注文をだしてみます。

そうすると、同時に(同時としか見えないタイミングで)
自分の指値と同じところとそれよりひとつ上に
一株だけ、あるいは少数株の買い注文がでます。

とても、人間ができるスピードでなく、この例のように、
人間の売買より確率上優位な売買ができる仕組みが
多く動作しています。

これは推測に基づく概念的な説明なので確証は
ありませんが、お伝えしたいので説明させてもらいます。 

おそらく大手証券会社がある銘柄について例えば
100億円の大きな買い注文を出した場合、

アルゴリズム取引はそれを、例えば100万円単位に
分解して、細かい発注を繰り返して少しでも有利な
条件で全体を約定させるように動いているはずです。 

一気に大きな注文をだしたら、自分の発注で株価を
動かしてしまうので、その大きな注文を一度、分解して、

細分化して、個々に少しでも有利な売買条件で約定を
行っていくように動作しているのではないかと、
私は推測しています。

こんなものと、普通の生身の人間が素手で戦うことは
考えない方が無難です。

野村證券は同様のシステムを500億円かけて開発した
という噂をきいたことがあります。

その話をしてくれたのは2ちゃんねるハンドル名CIS
という100億円以上のトレーダーでした。

彼は、そのシステムがあれば500億円以上の開発費の
もとがとれるということなんだろうなとしきりに
話していました。

現在でも、短期売買で利益を上げているトレーダーは
いますが、それは特殊に優秀なトレーダーです。

また場中相場に張り付き続けることは、
相場を愛し続けることができる特別な人でない限り、
仮にそれで利益を上げられても幸せになれません。

ですから、現在、普通の人間が株式市場に参加して、
利益を上げ、かつ心の平和をみだされないなためには、
数日間以上の時間枠で指値での注文を基本とする売買が
よいのではないかと考えています。

指値注文には先に出した注文の約定が優先されるルールが
あるので、適切な値段で注文をだせているかぎり、
必ずしもアルゴリズム取引より不利にはなりません。

ただし、市場が急落するような場合は成り行き注文で
一刻も早く逃げることが大事です。

これも普通の人は場中にはりついていられないので、
逆指値注文を確実にいれて、これについては指値より
トリガー設定の成り行き注文のほうが万一の
場合に確実に現金化して逃げることができます。

トレーリングストップ注文の有効活用について
トレーリングストップとは株価の高値に
あわせて自動的に上方修正してくれる
逆指値設定のことです。 

したがって、この注文は注文時のその銘柄の高値から
何円下がったら執行という条件注文になります。

ちょっとわかりにくい概念に思われるかもしれませんが、
この注文には以下の圧倒的なメリットがありますので、
ぜひ理解して使いこなしてください。

損切りを自動的に行える逆指値のメリットは既に
説明しましたが、当然のことながら、この逆指値は
固定値なので、これが執行されたとき、
損が確定します。

人間の心の状態は一定ではありません。
いくら逆指値による損切りが大切と頭では理解していても、
特に精神的に不安定なとき、強気や弱気に振れているときに、

自ら、損を確定させる逆指値注文を確実に設定し続けることが
辛くなることがあり、実行できなくなることがあります。

これは普通の人間の自然な心理なので仕方がないことです。

そして、そんなときこそ、人間心理をあざ笑うかのように、
一気に株価が下がって、含み損が膨らみ身動きが
とれなくなるものなのです。

トレーリンストップは高値にあわせて(スライドさせて)
逆指値を自動修正していってくれるので、

トレーリングストップが執行されるときは、
損切りだけでなく、自動的に利確(利益確定)となる
こともあります。(もちろんそれを狙っています。)

ですから、このトレーリングストップの条件設定には
希望をこめることができ、通常の逆指値より、
毎回設定することの精神的障壁が低く、
より確実に行いやすいのです。

ただし、トレーリングストップの設定が適する状況を
見極める必要があります。

一般的には高値を更新している状態ですと、
幅を狭く設定可能ですので、設定行いやすいのです。

その日の高値から既に落ちてきている状態では
(そもそもそんな時買うべきでないのかもしれませんが)
既にその高値からの落下分以上の幅を
設定しなければいけなくなります。

トレーリングストップの注意事項

トレーリングストップをきちんと設定できる
ネット証券会社はカブドットコム証券だけのようです。 

岡三ネット証券にも同様の機能があるようにも
みえたのですが、これは自分のPC上の
クライアントソフトで設定する方法で、

通信状況が安定していて自分のPCを安定稼動させ
続けることが前提になるので、無理が多いと思われます

そのためカブドットコム証券のトレーリングストップを
前提として話を進めます。

カブドットコム証券のトレーリングストップ注文は
成り行き注文で執行されます。

ということは、売買代金が少ない銘柄で、
それに対して大きい金額で注文が執行されてしまうと、
自分の注文で株価を下げてしまうことになります。

基本的にその銘柄の買い板(同一価格に集められた買い注文)の
株数以内のポジションの売買にとどめておくのが望ましいです。

ただ、ここではいつもは場中の買い板、売り板をみないで
売買する方法をつたえていますので、
基準として、以下を提示します。

その銘柄の一日の売買代金の0.3%以内にポジションを抑えること。

具体例として、一日の売買代金が10億円の銘柄であれば、
その0.3%ですから、自分のその銘柄に対する
ポジションは300万円以内にするということです。

これにより、トレーリングストップが執行されて、
自分のポジションが全額成行き注文で売却された時に
株価をほとんど下げることなく、
売り切って逃げることができます。

またカブドットコム証券のトレーリングストップは、
一日ごとに、条件設定をした日の高値からの
トレーリングストップにリセットしなおされる
ことにも注意が必要です。

トレーリングストップを日をまたいで、
数日感で設定した場合、そのあいだに含み益が膨らんで、

そのあと、少しづつトレーリングストップで設定した
値幅以内で下がってきた場合はトレーリングストップが
執行されません。

その日の内に高値から設定したトレーリングストップの
値幅分以上に下がれば、条件が執行して自動的に
成り行きで売られます。

したがって、仮に数日かけて、その幅より少ない
株価下落幅で下がってきた場合は、最初に条件設定
した日の高値からの幅設定分まで執行されずに、
含み益を減らしてきてしまいます。

これを回避したい場合は、一日ごとにトレーリングストップを
設定しなおす必要があります。


個人投資家が活用すべきメリットについて

個人投資家の最大のメリットは実は
資金が少ないということなのです。
その資金量について自分の頭脳を活用して判断して
即座に売買できるということなのです。

具体的に説明します。

どんなに優秀なトレーダーでも、運用資金が5億円を
超えたあたりから、トレードの難易度が格段に
上がってきます。

ここで、トレーリングストップの説明で、自分のポジションを
一銘柄の一日の売買代金の0.3%以内とすると
説明したことを思い出してください。

この金額なら、このポジションサイズなら、
ほぼ自由自在に売買を行うことができます。

逆にいうと、運用資金の大きい機関投資家は、
自由自在に全部のポジションを売り切ることは
できないのです。

しかも、実際に数百億円以上の資金を運用している、
日本の機関投資家の方とお話すると、
他の金融機関と同じアセットアロケーション(資産配分)に

なっているから、自分がサラリーマンとして、
運用成果に責任を取らされることはないということを
最重要視していることがわかります。

投資家やトレーダーである前に、サラリーマンとして
責任を取らされないことを最重要視して運用しているのです。

そんな運用されているファンドに大切なお金を
投資することがどれだけ危険なことか、よく理解しましょう。

例としてですが、もう一度リーマンショックのような
ことが起きた場合、機関投資家をはじめとした
運用金額が数十億円以上の投資家は即座に売り抜けて
損害を最小化することは実質的にかなり困難なはずです。

それに対して、個人投資家は、既に説明した
成り行きでの逆指値やトレーリングストップを確実に
設定しておくことで、損害を最小化して即座に
売り逃げすることができます。

今後も ”**ショック”は確実に起こりますし、
またそのショックが起きる直前まで株価は上昇したりも
するでしょうから、

このような即座の売り逃げができることは
個人投資家の大きなメリットであることを
自覚して、活用できるようにしておきましょう。

他にも、機関投資家の立場を想像することで、
個人投資家のメリットをみつけることができます。

例えば、閑散株、変態株への投資ができることです。 
閑散株とは、売買代金が極端に少ない株のことです。
これではお金のある投資家、特に機関投資家は手を出せません。

ところが、売買代金が少ないため、割安になっている
優良銘柄はあるもので、
個人投資家はそのような銘柄を持って長期間保有するのも、
有効な方法となります。

機関投資家は、基本的に、時価発行総額が100億円以下、
株価が100円以下の銘柄は社内の運用ルールで
手がけられません。どんなに買いたい銘柄があってもです。

例えば、マツダ株は2012年に100円以下だったものが、
201312月現在480円前後で推移していることも、
もちろん業績の急回復が大きいですが、
100円以下からのここまで急騰には上記の理由も
入っている可能性が高いとみています。

既に、アベノミスクで多くの銘柄の株が上がって
しまったため、これらの条件に当てはまる銘柄は
少なくなりましたが、個人投資家が持つべき視点として、
心に留めておくことで利益を得られる確率を高められます。

また変態株とは、普通では、ありえない変態的な
わけのわからない値動きをする株のことです。 

そんな銘柄と付き合ってあげられる投資家は少なく、
その特性を自分だけが把握できた場合は、
そこから安定して利益をだすことができます。

特性を把握できた投資家にとってだけは、
変態株ではなく、自分に尽くしてくれる動きのわかる
可愛い株になるからです。 

しかも変態株は一般的に小型株が多いから、
運用資金の大きい上手な投資家はあまり入ってきません。 
上手な人と競わなくて良いのも大きなメリットです。

病気とリストラでどうしても株で利益をあげて生活費を
上げるしかないと決意して頑張ってきたものの、

日経225銘柄ではどうしても利益を上げられず、
深い洞察力で、自分だけの変態株を集めて、
億トレーダーになった人を私は二人知っています。

このお二人はどれだけの覚悟と諦めない強い心で
相場に立ち向かわれたことでしょう。頭が下がります。

病気だろうが仕事なかろうが、自分が生きていくための
金は自分で稼ぐと決意されそれを継続して、
方法をみいだされたのが、変態株投資だったのです。

変態株には、変態株になってしまっている理由があります。
その理由が一般に知られていないために、

変態株に見られています。洞察力のある投資家の中には、
その変態的な動きの理由を推理して見つけ出し、
それを利用して大きな利益を上げる人達がいます。

ただし、これも念のため付け加えさせてもらいますが、
自分の洞察力に過大な自信をもち、閑散株、変態株に
資金管理を度外視した多額の資金を突っ込んだ場合、
それで失敗すると再起不能の状態になります。

この危険性にたいする注意と自制心は常に必要です。


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